健康コラム

Column

“がん”は血液検査(腫瘍マーカー)で分からないですか?

ときどき受ける質問です。腫瘍マーカーは何十種類もあり、臓器により測定する項目は異なります。

さて、端的なお答えとしては、「腫瘍マーカーだけでは、がんであるかどうかの診断はつきません」と言えます。
“がん”の診断は、病理検査によってのみ、可能です。病理検査は、内視鏡やエコー、CTなどを用いて組織採取をしなければ、検査ができません。

では、腫瘍マーカーを測る意義はどういうところにあるのでしょうか?

“がん”で通院中でない方や人間ドックの場合

以前より数値が高くなっていると精密検査を勧めるきっかけになります。もちろん、基準値(以前は正常値と言っていましたが)を超えたからと言って、必ず“がん”があるとは限りません。ちなみに、喫煙者の場合、腫瘍マーカーの一つであるCEAは基準値を超えることがあります(偽陽性の典型)。

“がん”で通院中の方

数値が経時的に増加/減少する場合は、病勢と関連しています。
ご自身が、がんであるかどうか、非常に心配だと思います。主治医の先生のお話をよく聞いて、再検査や精密検査を受けるようにして下さい。

コラム執筆者:呼吸器外科 仲田
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