第60回日本心臓病学会学術集会に参加して【研修医だより11】

総合内科 後期研修医 羽溪優

平成24年9月15日、金沢市で開催された第60回日本心臓病学会学術集会に、『冠動脈疾患症例における心不全と骨格筋量との関係』という演題を発表しました。これまでは、日本内科学会や日本循環器学会の近畿地方会では何度か発表したことはありましたが、全国大会では初めてで非常に緊張しました。

今回の内容は、体組成をインピーダンス法によって計測するInBodyという装置を用いて、冠動脈疾患症例の骨格筋の総量を定量的の測定し、その値と心不全入院との関連を検討したものです。Body Mass Index(体重÷身長÷身長)を模して、総骨格筋量÷身長÷身長をBody Muscle Index (BMuI)として評価したところ、BMuIが低い症例が、心不全入院が多いことを見出しました。このことは、これまでどの施設でも指摘されていないデータです。骨格筋萎縮と心不全との関連性は、これまでいろいろ指摘はされていましたが、定量的の評価できるBMuIは、新しい臨床指標のひとつになるのではないかと考えています。今回の検討のようなことは、私の中では大学病院であったり、もっと規模の大きい施設が行うものだと思っていましたが、自分が研修させていただいている施設から発表できることに大変興奮しました。

新しいデータであることは周りからの厳しい質問が来るのではないかという不安感も同時に感じていました。実際、発表後の質疑応答の際には、私の大学時代の恩師でもある兵庫医療大学の辻野健教授から、かなり厳しい質問を頂きました。しかし、これまで指導していただいた、乙井一典先生・井上信孝先生の最後の最後まで暖かいサポートのおかげで、無事質疑応答も切り抜けられました。

この経験を活かして、今後、自分でも何か新しいことを見つけれるような医者になれるよう、上級医の先生の日々の取り組みを学んでいこうと強く感じました。