早期の食道癌・胃癌・大腸癌を内視鏡的治療でなおす。内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)(消化器内科)

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従来、癌を治すには外科的な手術が原則でした、しかし、近年、技術の進歩に伴い内視鏡を使った治療が開発され、早期の食道癌・胃癌・大腸癌に対してはお腹を開けないで治すことが可能になってきました。

胃ESDは2006年4月、食道ESDは2008年4月、大腸ESDは2012年4月に保険収載され、当院でも多くの患者さんの治療を行なってまいりました。

 当院での治療の流れを説明します。

  1. 内視鏡検査・画像検査(CTやMRIなど)を行い、内視鏡的治療の適応であるか否か診断します。
  2. 治療適応がある場合には、治療前日までに入院していただき、必要な前処置を開始します。(点滴や絶食・大腸の治療の場合は下剤の内服など)
  3. 治療は鎮静下で行います。
    •  ① 病変部のまわりに内視鏡を使って印をつけます。
    •  ② 病変部の粘膜の下に液体を注入し、十分に浮き上げます。
    •  ③ ①の印をもとに電気メスで全周性に切開します。
    •  ④ 病変部を剥がしとります。
  4. 剥がしとった病変部は病理検査へまわし、癌が取りきれているかを判定します。

お腹を開けずに病変部を切除するため、患者さんへの負担が少なく、早期の食事が可能で入院期間も比較的短期間で済むといった利点があります。ただし、病理診断の結果、追加手術が必要となる可能性があること、出血・穿孔・誤嚥等の偶発症があることは十分ご理解ください。

内視鏡的治療は侵襲の少ない優れた治療ですが、あくまでも早期がんの患者さんが対象となります。がんの早期発見のためにも胃カメラや大腸カメラ等による定期検査をお勧めしております。ご希望の方は外来担当医にお伝えください。